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海を歩く神経に塗り替わる皮膚

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2013年

[] 夕焼け朝焼け

ねぇ、海のほうをまわりたい。うんうんそうしよう。弾丸四国はずっとこんなふうで、海はぴったり夕焼けだった。

遠くの青から夕陽の橙、手前の緑へと重く強く光を持って、波は静かに揺れていた。すこしずつすこしずつ、太陽の橙色が朱色の光を増していく。

光が雲の中へ消えてゆくと、空に広がった夕焼けが海に広がっていた。夕闇のなか、手前のにびいろの海を追ってずうっと遠くへ目をやると、青白い空と橙色の水平線にはもうほとんど境がない。それでもじっと見ているとたしかに海と空には境目があって、それはほとんど混ざり合うような同じくらいの色をしている。なさそうなのにたしかにある境目に、また東山魁夷を思う。

夕焼けに、夕闇に、ああしあわせ、とため息つくひとの隣にいられて、しあわせだった。思うこと望むことそのままくちにして、うつくしいものに互いに深呼吸する。私のいのちの何分の一かの強い力は、おだやかでやさしく、しみじみとうつくしい。

隣で眠るそのひとを起こさないようにと、そっと見た朝焼けもまた、うつくしかった。

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