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海を歩く神経に塗り替わる皮膚

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2011年

[] 泡瀬干潟

潮の干満とともに水に埋まり、乾く干潟。泡瀬干潟は環境省が重要湿地指定地に指定した、世界的にも貴重な生物の暮らす場所なのに、ここを埋め立ててリゾート地にしようという計画が浮上したという。どうしてこの国のお金を動かすひとたちは、自然をなるべく残すことが人々を惹きつけることにつながるということを理解できないのだろう。お金をつぎこんで自然を壊して見た目のきれいな建物を建ててゴルフ場をつくれば豊かさを買えるとばかり思っているように見える。

環境を維持したいなら植物の移植をしてやればいいだろうと、事業推進派が手を入れた結果は無惨。自然をコントロールできるなどと考えるのは人間の傲慢。子供だましにもなりはしない。

反対するひとのがんばりが続く間、埋め立ては進まず、おかげで澄んだ水の下にはまだいきものが。

これは推進派が植えて失敗したマングローブの赤ちゃん。マングローブは潮に満たされる必要時間と乾きの必要時間があって、ちょうどよい場所でなければ繁殖しないのだとか。繊細な植物の生態を、あなどる人間の愚かさよ…。

あたりは珊瑚でいっぱい。歩くとカラカラと音がして、クリスマス島を思い出す。

モノをつくればひとが集まるという考えは、高度経済成長を忘れられない老人思考なのではないかしら。あまりにも古すぎる考えに、辟易して呼吸困難になってしまう。大量生産、大量消費の時代では、もはやないというのに。どこにでもあるわけではない貴重なものをこそたいせつにして、独自の価値を認めるようになってほしいもの。それが、日本の自然にあるのだと、そろそろ気づいてほしいもの。

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