Hatena::Groupvisit

海を歩く神経に塗り替わる皮膚

 | 

2009年

[] 入水鍾乳洞

神俣の待ち合いで一緒になった女性も隣の菅谷で降りるとのことだった。「すぐだからね、ここに座っているのがいいわよ。」電車から見えるこんもりした濃い緑の山を指して「ほらあそこ、2つ丸い山があるでしょ、あの下に入水があるの」と言う。いくつもの山がこんもりしていて、たどり着くまでどれだか分からなかった。

駅から歩いて30分弱、こちらも道はまったく安全だった。

入水鍾乳洞には3つのコースがあって、どこまでで戻ってくるかで分かれている。私はBコースのつもりで、ハーフパンツと長袖、鍾乳石を傷つけないためのゴム張り手袋、それに頭を守るための手ぬぐいと小さな懐中電灯を持って行った。靴は氷渡洞のときと同じようにそのまま入ろうと思っていたけれど、草履のレンタルがあったことと、安家洞と氷渡洞のレンジャーさんが「あそこはぺらぺらのサンダルでも全然痛くなく歩けますよ」と言っていたので借りることにした。出されたのは本当にぺらぺらのビーチサンダルで、それで問題なしだった。

「更衣室で着替えて、灯りだけ持って行ってください」と言われたのでそのとおり、カメラはロッカーに入れて懐中電灯だけを持って入った。

Aコースはふつうの岩場という感じで、Bコースになると水の中を歩くことになる。足下は地底の小川のようで、ちょうど歩ける幅くらいにえぐられた部分を水が流れていた。水が流れたあとがちょうどその幅だったのかはわからないけれど、特徴的だと思ったのは足下の石が美しい白色をしていて表面が平らでとても滑らかだったこと。冷たさにはすぐに慣れてなんということもなく、それよりその歩きやすさに驚いた。

洞内を歩く人のために電気が引かれていて、そのために掘られた跡があって耳の下あたりが痛んだ。石は亀裂が入っている部分もあったけれど、洞内の狭さゆえに安全を感じた。

すべての場所に灯りが引かれているわけではなかった。せっかくだからなるべく暗いままで歩こうと、声を出しながらコウモリ式に探りながら進もうと…したものの自分の動く速度に耳と気配を感じ取る力が追いつかなくて時折懐中電灯をつけた。

天井の低いところが続くとずっと腰をかがめて歩いたり、ひと一人がやっと通れるような隙間を通り抜けたり、暗い中を手探りで飛び出している鍾乳洞をよけたり、動作としてはものすごくハードというわけではないけれどそれをつねに水の中を歩きながら、しかもヘルメットなしで、というのが緊張感を増して面白かった。

入水鍾乳洞からすこし歩いたところにある星の村ふれあい館で、誰もいない中ゆったりお湯につかって体を温めた。

 |