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海を歩く神経に塗り替わる皮膚

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2009年

[] あぶくま洞・阿武隈神社

いかにも石灰、という感じの、山とも崖とも言える壁が駅からも見えていた。神俣の駅からぐーっと登るとここにたどりつく。あの山まで登れるかな…という不安はあったし、駅の人も「私だったら娘があそこまで歩くと言っても行かせたくないわねぇ…」と言ってくれたけれど、歩くことが嫌いでないなら片道40分〜45分ほどで行ける。途中で畑(?)作業をしていたおじちゃんも「あと20分だよ!すぐ見えてくっからな!がんばれ!」と応援してくれたし、道はすっかり整備されていたし、崩れるような山もまわりにはなかったので心配はいらないと思う。

「観光洞の中では最もきれいですね。」と安家洞と氷渡洞のレンジャーさんが言っていた。

たしかによく発達した鍾乳石が大空間にびっしり張りついていて、洞のどこもかしこも造形として見どころだらけ。よくこんなにも凝縮されて、鍾乳石の博覧会のようにさまざまな形ができたものだと目を見開かされる。

ひたすら目を吸われた。

完全貸し切り状態の中ではまったく自由に動けて見たいだけ見ていたのだけれど、

数人の人があとから入ってきたことに気づいた瞬間、自分のなにかの感覚が閉じるという事態に若干のパニック。この一ヶ月、野放しに慣らされすぎている。

ライトアップはすこし過剰かなとは思ったけれど、こんな巨大な空間にここまでいろいろな形の鍾乳石がびっしり、というのはものすごくお得な感じ。洞窟好きや石好きの人は四の五の言わずに行くといいと思う。

あぶくま洞のすぐそばに阿武隈神社があって、登ってみたらこんな。広い空にいい風が吹いてきて気持ちいい。

駅の待ち合いで一緒になった女性は、あぶくま洞が発見されるまであの山はずっと採石場だったのだと言った。発見後からは石を切り出せなくなって、村で石の仕事はできなくなって人もいなくなったと。

「もうこのあたりは過疎化がひどくて、でもいいところでしょ、お姉さんどうですか、ここ。…私はどこにも動けないですけど、いまも足が痛くて、ねえ、でもいいですよね、そうやって動けるいまのうちにいろいろなところを見たら、それは必ず何かに生きますよ。」

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