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海を歩く神経に塗り替わる皮膚

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2009年

[] 秋芳洞・大正洞・景清洞

秋芳洞。冷気が押し出される源には水が湛えられ、とにかく「すごい」に尽きる巨大空間。ちいさなつららは向こう側からの灯りに照らされてゾンビの出る森をさかさまにしたみたいになっていた。

つららと筍が柱になって雫石のカーテンがそこここに出来ていた。くらげに似た鍾乳石はガンに似ているし、洞内の石の成長は人体の細胞に似ていると思う。それは、得体の知れないものへの恐れに似た感覚でもあるし、ぬめぬめと光を反射して滴り落ちる滴とその光が縁取る造形の美しさへの敬服の念でもある。

洞窟の深さから生まれる色、太陽の光を受けた水の反射で青くなる水。洞内の石の装いは海と似ていると思う。洞内の石の広がり方は地球の呼吸だと思う。

探検コースはほったらかしな感じで足下が心許なく、というよりもどこに足をかければよいのかどう進めばよいのかわからないところがあって、上に這い上がってみたら暑かった。外からの光で青く見える鍾乳石を見て、あ、ブルーグレー、とつながった。

大正洞。近づくほどに不気味、と思ったのは人のいなさゆえか、5階の階層になっているというのを過剰に期待して右往左往。水を吸収する岩の外には白い塊の山。ああ、石灰、という強烈な納得。

景清洞。大正洞とは逆に水を吐き出す洞窟だから、奥に進むためにヘルメットにヘッドライトに長靴を装着して水に入る覚悟…を忘れさせる水の轟音。無理は、しないことにした。

洞は横に広く高さはそれほどなくて、だから身をかがめたままよたよたと進む探検の道は本当に探検で、思いのほか深そうな先のまったく見えない水の場所を照らせるだけライトを当てても両の目では見えなくて、

どう行くのか、どこから行くのか、考えながら足場を確かめながら。途中、明かりの届かないところでせっかくだからとライトを消して暗闇を呼吸した。

3つの洞窟とも、近づけば涼しく、中はひんやり、上がれば暑く、出ればさらに暑く、を繰り返した。

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